第22回(6/12) 〜なみの恋愛 1〜   毎週月曜更新
なみ「はあ〜・・・・・はあ〜・・・・・」
おさむ「なみちゃんどうしたの?朝からため息の連続だね・・・。何か悩み事でもあるの・・・。」
アキラ「決まっとるやないか。どうせ、太りすぎて去年の服が入らんのやろ・・カカカカカカッッッ〜。」
なみ「・・・・・・はあ〜・・・・・・。」
おさむ「なみちゃん、どうしたの。僕でよければ話を聞くよ・・。いいアドバイスはできないと思うけど。」
なみ「ありがと、おさむ。はあ〜、今からもう一仕事片づけなくちゃ・・・。はあ〜。」
・・・・・ダダダダダ・・・・・
おさむ「いったいどうしちゃったんだろ・・・?」
アキラ「あれは相当重傷やな・・・。ま、間違いなく恋の病や!」
おさむ「恋の病??なみちゃん彼氏と上手くいっていないのかな・・・。確か彼って・・・。」
アキラ「そうや、いま仕事でイギリスにいっとる。かれこれ1年ちょっと経つんやろな・・。ホンマに何で続くか信じられん。まあ、男は浮気しとるやろけどな・・カカカカッッ〜。」
おさむ「はあ〜、それはアキラの場合でしょ・・・。そんなことないって・・・考えられるのは喧嘩くらいかな・・・?う〜ん・・・。」
アキラ「はあ〜おさむもとろいな〜。そんなんやから女の一人もできひんのや。なみは今恋をしとるんや・・恋を・・違う男にな。」
おさむ「えっ!うそだ〜。そんなことある分けないじゃん。なみちゃんだよ、なみちゃん。」
アキラ「甘い甘い、恋人がおるからいうて恋愛したらあかんっていう法則はないんや。もし、そんなんできたらほとんどの奴が窒息死してしまうで〜。ええか、生物は子孫繁栄のために生きとんや。やから、恋愛感情っちゅうもんが生まれ・・あれよあれよゆうまに・・・。まあまあ、それはさておき、これはごくごく当たり前のことなんや。知っとるか?ようさんの人を好きになる方が子孫繁栄のためには都合ええんや。当たり前ヤロ〜。でも、それはあかんことや〜ゆうて法律ができ、窮屈な世の中になってもうた〜。はあ〜一夫多妻制にもどらんかな〜。」
おさむ「わかるような、わからないような・・・。じゃあ、とにかくアキラの推測としてはなみちゃんは他のカエルに恋をしてるんだね・・。」
アキラ「うむ!」
おさむ「じゃあ、後で聞いてみよっか?」
アキラ「そうやな〜。まあ、なみのことやから今の感情を必死に抑えようとしとるはず。体に悪いで・・これは当然のことなんやって教えたらなあかん。♪恋に恋いこがれ♪恋に泣く〜♪♪」
おさむ「でも、ちょっと待って・・。もし、もしもだよ、なみちゃんがそのカエルを本当に好きになっちゃたら、どうなるの?」
アキラ「そんなん知らんわ・・。どうせ今の彼近くにおらんし別にええんとちゃう。気にしない気にしない。」
おさむ「はあ〜アキラの発想は単純でいいね。うらやましいよ・・。」
アキラ「なんでや・・。おさむはなんか勘違いしとる。恋愛は教科書で習うもんとちゃうんや。本能で動くもんなんや。恋愛なんてコントロールできんで、絶対!脳は何1000万年以上もかけてできたんや。ほんで理性ができたんがここ1万年ほどやろ。桁がちゃんうんや、桁が。コントロールなんてとんでもない・・強いてゆうなら、ゴムボートで川を上って行くようなもんや。そんなん無理無理・・・自然に任せるのが一番!サッポロ一番!カカカカカッッッー。」
おさむ「・・・・・・・・・。」
・・・ダダダダダ・・・・・
おさむ「あ、なみちゃんが来たみたい。」(つづく)

第23回(6/19) 〜なみの恋愛 2〜   毎週月曜更新
アキラ「お〜い、なみ〜、ちょっとこっちに来いや〜。」
なみ「うん、何か用?」
アキラ「まあ、まあ、座らんかい。ええ茶菓子があるんや〜。おさむ、お茶・・。」
おさむ「はあ〜そういうと思った・・・。ちょっと待って・・・。」
なみ「もう、なみがやるわよ。・・・・・。は〜い、どうぞ。甘いもの食べるの久しぶり〜!どれにしようかな・・・。えーと、これ!いい?」
アキラ「ああ、なんぼでも食べてええで・・・・。ところでや、ちょっと話し変わるけど、お前ずばり恋をしとるやろ!」
なみ「ご、ゴホッ、ゴホッ・・・・・・」
おさむ「だ、大丈夫・・。はい、ティッシュ・・・。もう、アキラ、どうしてそんな唐突に言うの!こんなんじゃ、この茶菓子意味ないじゃん・・ゆっくり気を静めた聞きこうと思ってたのに・・・・・・アッ・・。」
なみ「ふ〜ん、なるほどね・・。そういうこんたんだったんだ〜・・ふ〜ん・・・」
アキラ「いや、つい待てずに。まあ、ええがな。ほんで実際のところはどうなんや?素直に白状した方が気がらくやで・・・・ほんま・・。」
なみ「もう〜いったい何のこと言ってるの?新しい恋?わけわかんなーい。なみは、彼とラブラブだよ〜。急にどうしてそんなこと聞くの?」
おさむ「ごめんね、なみちゃん。ほら、なみちゃん最近、何か悩んでたから、いったいどうしたのかな〜と思って。アキラに相談したら、変なこと言うからちょっと心配しちゃって・・。ごめんね・・本当に・・。」
なみ「そうかな〜なみは別に普通だったと思うけどな・・・。とにかく心配してくれてたんだ・・・。ありがと。もう、アキラはいつも変なことばっかり言うんだから・・・・・。あ、いけない、もう一人お客さんが来るんだ。準備しなくちゃ・・。ごちそうさまー。」
・・・・ダダダダダ・・・・
おさむ「フフフ・・・アキラの推理間違ってたね。ということで、この茶菓子はアキラ持ちね。」
アキラ「臭う・・・臭うで〜。こらますます調査が必要やな〜。間違いない!気付かんかったか、あの不自然な動作といい、あの驚きようといい・・。」
おさむ「も〜う、まだ言ってるの?なみちゃん、全然元気だったし、はいおしまいおしまい。」
・・・・プルルルルル・・・・
アキラ「おさむ、電話・・・。」
おさむ「たまには出てよね・・・・・。はい、もしもし、カエルが占う部屋ですが・・・?なみちゃんですか?なみちゃん、今仕事中で・・・じゃあ、後からかけ直すように伝えますので、電話番号とお名前を・・・。え、どうして・・・。あ、ハイわかりました。は〜い。失礼します・・・」
アキラ「誰からや?」
おさむ「よくわからないけど、なみちゃんの友達かな・・・?名前も言わなかったし、変な人・・・。」
アキラ「・・・・臭うな〜・・・。」
おさむ「もーう、考えすぎだって・・・・・・。アキラ、他にすることないの・・?」
アキラ「山ほどあるけど、今はこれに精一杯や〜。よ〜し、ここは一丁、釜でもかけてみるか・・・。」(つづく)

第24回(6/26) 〜なみの恋愛 3〜   毎週月曜更新
アキラ「フフフフフ・・・ええ考えがある。まあ、見とけ。」
おさむ「う〜ん、さっきの電話・・ちょっと怪しいね・・。でも、ただのなみちゃんファンかもしれないし・・。僕の頭じゃ考えられないや。」
アキラ「よっしゃ〜、ちょっと作戦練ってくるわ・・。ほな、夕食で会おう!」
・・・・ダダダダダ・・・・・
おさむ「果たしてどうなることやら・・・・。」
・・・・夕食・・・・
なみ「今日はちょっとご飯炊きすぎちゃったからいっぱい食べてね。昨日のシチューも残ってるし。」
アキラ「ムムムム・・怪しい・・。やっぱりぼ〜っとしとったんや・・・間違いない・・。自信から確信に変わったな・・・フフフフフ・・・。」
なみ「うん?アキラなんか言った?おかわり?」
アキラ「い、いや、なんでもない、独り言や独り言・・。いや〜なみの飯はうまいな〜。ハハハハハ・・・」
なみ「サンキュー・・」
アキラ「ところで、なみ・・。今週末、おさむとピクニックに行く計画立てたんやけど一緒に行かんか?めちゃええ場所見つけたんや・・カエルWALKERで・・。」
なみ「今週末・・。ピクニックか〜いいね〜。いいよ・・・おっと、ダメダメ、なみ友達と遊ぶ約束してるんだ・・だからごめん・・・。でも、お弁当はつくってあげるから、楽しんできて・・。」
アキラ「ふ〜ん・・・あっそ・・・。あ、友達ってもちろん、女友達やんな。」
なみ「当たり前じゃない・・。も〜う、ごめん・・。すねないでよ・・・。でも、次の週ならいいよ。」
アキラ「ふ〜ん・・・・ついさっき誰しらんけど電話あって、なみおるか〜って、なみおらんかったからいろいろ話しよって、深く追求しょったら、今週の休みなみと遊びに行く約束してる言うとったぞ・・・。もちろん、男や・・・。」
なみ「え、ホント!?うそ・・・なみそんなカエル知らないもん・・。」
アキラ「まあ、おいらもあんまり深くは追求するん嫌いなんやけど、最近電話変えたやろ。そのとき、相手先の電話番号がわかるなんとかナンバーゆうサービスに入ったんやんや・・・・・・。活!!」
なみ「・・・・・・アキラには負けたわ・・・実は・・・。」(つづく)

第25回(7/3) 〜なみの恋愛 4〜   毎週月曜更新

なみ「アキラには本当にかなわないわね・・・・。実は・・・。」
おさむ「ゴクッ・・・・」
なみ「実は、アキラの予想通り・・・・いまちょっと気になるカエルがいるんだ・・・・」
アキラ「ふむふむ・・・それで、どういういきさつで知りあったんや?」
なみ「・・・うん・・・最初に出会ったのは、なみの部屋・・お客さん・・・。なんかね、かなり落ち込んでいて、なみの話をすっごく真剣に聞くんだ・・・。でね、2回、3回と回を重ねるうちに、情が移っちゃって・・・。彼もガールフレンドいるから、なんか安心しちゃって・・・。そしたら・・・・・・。」
アキラ「わかるわかる。やっぱ恋人おるゆうたら安心してなんでもしゃべってしまうわな・・。ぜったい好きとかならへん思うしな・・・。」
なみ「そうなの・・・。まさかこんな気持ちになるなんて思ってもみなかった・・・。でも、本当の恋かどうかわ今はわからない・・・。彼は遠くにいるし、ただ寂しいだけなのか、それとも・・・。」
アキラ「ふむふむ、いわゆるlikeとloveの間ちゅうやつやな・・。もっとも楽しい期間やな・・エエナ〜」
なみ「もう!なみが真剣に話してるのに!もういいわ!」
アキラ「おっと冗談や冗談・・・堪忍してや。ところで、いったいどんな奴や?なみが認めるほどの男やから相当すごいんやろな・・・。なみの彼もまあ顔はともかく、カエル出来とるっちゅう感じやもんな〜。で・・どんな奴や?」
なみ「もう、失礼しちゃうわ!なみの彼はなみの中では男前なの・・!それはともかく、・・・うーんと・・・またそれが、彼とちょっと似てるところがあるんだ・・・。全然男前でもないんだけど、すっごく話を聞いてくれるというか、聞き上手なのかな・・。そんなにしゃべんないんだけど、一言一言に重みがあって・・。アキラとは正反対なのは確かね・・・。」
アキラ「ケッ・・まあええわ・・。ほんで今週末遊びに行くんやろ・・・。」
なみ「・・・まだきちんとは決めてなくて・・いますっごく悩んでるの・・・。どうしよう・・・・?やっぱりやめておいた方がいいわよね・・。」
アキラ「・・なみ今何歳や・・?」
なみ「何突然?いま、21歳になったばかりだけど・・・・。」
アキラ「はあ〜まだまだ若いな〜。なみは彼がおる・・やから恋愛したらあかん・・って勝手に決めつけ取るから見ててすごい窮屈やわ・・。まだ若いんやしどんどん前に出ていかなあかんのとちゃうか?確かに、彼に悪いと思うやろな・・。でもな、恋愛したらあかんあかんあかんって窮屈な人生送ってたら、絶対どこかでひずみが出てくるで・・・。おさむにも話したけど、たとえ彼がおっても、他のカエルを好きになるのは自然なことなんや・・なんも否定する必要あらへん・・・。やから今のうちにそれを抑える方法を覚えるんやなくて、恋愛とつき合っていく方法を覚えなあかん・・。一匹のカエルを生涯愛し続けれたら、めっちゃええことや・・。でも、そんなありえん・・。自分だけは違う思うか?もし思っとったら、考えなおしたほうがええ・・誰もそんな完璧に出来てないんや・・・。やからせめてちょっとの恋愛を楽しむゆうたらへんやけど、ちゃんとコントロールする力をつけなあかん・・押さえつけるやなくてな・・。まあ、ええ機会とちゃうか・・長い人生なんぼでもこんな局面に出合うやろうから・・。とにかく自分を否定するんやなくて、認める・・・。それからや・・。わかったか?」
なみ「・・・うん・・確かにアキラの言うことはわかるわ・・。でも認めるってどういうこと?自分でも今の感情はわからないんだよ・・・。どう認めるの?好きじゃないかも知れないのに好きって認めるの?」
アキラ「ちゃうちゃう、そんなん頭で考えてもわからん・・・。やから、遊びに行ってその答えを探してみ・・・。迷う必要なんかあらへん・・・自分探しにいくんや・・・。こんな価値ある経験なんてそんな簡単にできんで・・・。まあ、心配するな・・・なるようになるから・・カッカッカッカッカ〜。迷える子羊よいつでも、助けになってやるから・・カカカカカカ・・・。」
なみ「う〜ん、わかったような・・・わからないような・・・。とりあえず、行ったほうがいいみたいね・・・・・自分探やら恋愛をコントロールやら・・・当分なみには解けそうにない問題ね・・・・。」
・・・・プルルルルルル・・・・ (つづく)

第26回(7/10) 〜なみの恋愛 5〜   毎週月曜更新

アキラ「電話がなっとるで・・・・・なみ・・・。」
おさむ「ゴクッ・・・・」
なみ「もしもし・・カエルが占う部屋ですが・・ア・・うん・・・うん・・・いまご飯食べ終わったところ・・・うん、全然・・・・うん・・・わかった・・・じゃあ、JRカエル東口で・・・うん・・・じゃあ、バイバイ・・。」
アキラ「えらいあっさりやな〜。まあ、楽しんできいや〜。うらやましいな〜・・。なあ、おさむ。」
おさむ「ちょっと僕にふらないでよ・・・。僕はよくわからないけど、もし僕にガールフレンドができて・・・。」
アキラ「ああ、そんな心配せんでええって・・・。まずはその一人をつくることに専念したほうがええって・・・カカカカカカッ・・。」
なみ「ちょっと、口をはさまないでよ!で、おさむなら・・・・。」
おさむ「はあ、もう・・・。いいたいことは、ただ僕もなみちゃんと同じ気持ちになるかもしれないってこと・・・。でも、つくづく恋って難しいなって思うね・・。恋人つくるのも難しいけど、恋人が出来たあともホントいろんな問題がでてくるんだね・・。はあ〜恋っていったいなんだろね・・・。」
なみ「恋か・・・・本当になんだろね・・・・」
アキラ「恋を知りたいんか・・・教えたろ・・簡単なことや・・・ただの子孫繁栄のために脳がホルモンを分泌してるだけや。ゆうたら、ただ単に脳に踊らされているだけや!」
なみ「もう、どうしてそんなつまらないこというの!?踊らされてる?」
アキラ「そうや、まあ究極に問いつめたらの話しやけど・・・そんなに怒るなって・・。」
なみ「いいね・・・そういう考え方ができて・・・。でも、究極にはそうなのかな・・・?」
アキラ「おっと、それはちょっと言いすぎやな・・・。カエルには考えるっちゅう思考があるからな・・・。それがまた恋を複雑にしとる。永遠の謎や・・・ウム。」
なみ「そうよね・・・永遠の謎かもね・・・。・・・・・・・・・。」
アキラ「なんか、湿っぽい話しになってもうたな〜。」
おさむ「そうかな・・・。」
アキラ「それはともかく、今週末やな。」
なみ「うん・・・・自分探しに行ってきます・・・・。あら、もうこんな時間・・お皿洗いしなくちゃ・・二人ともごちそうさん?」
アキラ「ああ、うまかった。ごっつぁんです。」
おさむ「ごちそうさまー。」
なみ「さあ、洗い物洗い物・・・。」
・・・ダダダダダダ・・・・
アキラ「フフフフ・・つけるで・・・。」
おさむ「え、つける?テレビを?いいよ別に。」
アキラ「何言うとるんや・・!なみのデートに決まっとるやろ!いや〜楽しみにやな、これ!」
おさむ「僕嫌だよ・・・。なみちゃんい悪い・・・。」
アキラ「まあ、まあ、そんなこと言わずに兄さん!やあ、楽しみ楽しみ!!ククククッ。」(つづく)

第27回(7/17) 〜なみの恋愛 6〜   毎週月曜更新

なみ「ヨイッショっと・・準備OKかな・・・。そろそろ行かなくちゃ・・・。」
おさむ「なみちゃん、気をつけてね・・。」
アキラ「お、出発か・・。まあ、楽しんできいや〜。おいららは、家でゆっくりテレビでも見とくわ・・。」
なみ「お昼は、冷蔵庫にシチューが入ってるから温めて食べてね。夕食までには戻るから・・。」
アキラ「おう、心配するなって。もし、遅れるようやったら電話してくれたらええから・・。」
なみ「うん、わかった・・・。それじゃ、行ってきまーす。」
・・・ダダダダダダ・・・
アキラ「おい、おさむ、準備はできとるか?」
おさむ「え?いったい何の?ま、まさか、本当になみちゃんをつけるの!?」
アキラ「当たり前や!このごに及んでなにゆっとるんや・・・!」
おさむ「ええ!でも、アキラまだパジャマじゃん。もう、間に合わないよ・・。」
アキラ「これ見てみ!なみをあざむくために、パジャマ着とるだけや・・。この下にはちゃんと服着とる・・・カカカカカッ。ほな行くで〜。」
おさむ「はあ〜」
・・・JRカエル東口前・・・
アキラ「なみおらんな〜・・。おさむがぐずぐずしとるからや!もしみつからんかったら・・・ア、おったおった、あのカエルの像の前・・・見えたか?なみ、めちゃ緊張しとるな。カカカカカッ。」
おさむ「あ、ホントだ。そろそろ、待ち合わせの時間だね・・。僕もドキドキしてきちゃった。」
アキラ「お、そうか、おさむもなんやかんやゆうて好きなんやんか。ええこっちゃ、ええこっちゃ。カカカカカカッ。うん?あの、なみの隣の隣におる子なかなかいかすな・・。ちょっと、声かけてこうかな・・・。」
おさむ「ダメダメダメ!なみちゃんにばれるでしょ!本当にやりかねないから怖いよ・・・・。あ、なみちゃん誰かと話してるよ・・・・。」
アキラ「なに!おっと、今日はなみに集中せなあかん・・・残念や・・・。ほ〜、なかなか男前やな・・・しかも、背高いし・・・おいらに負けず劣らずってとこやな・・・。」
おさむ「いや、どう考えても完敗でしょう・・・あ、でも、行っちゃったよ!」
アキラ「はあ〜、ただのナンパかいな・・・ビビらせやがって・・。おっと、また違う奴きよったで・・・。まちがいなくあいつや、服のセンスもそんなになく、顔もかっこいいというわけでもなく、まちがいない・・。なみの好きそうな感じやな・・・。」
おさむ「ああ、わかる気がする・・・。きっとそうだね・・・。すごく優しそうな雰囲気だね・・・。」
アキラ「お、どこぞやらへ、移動しよるぞ・・・・。よっしゃ、行こう・・。」
・・・・ダダダダダ・・・・
アキラ「お、喫茶店に入っていきよった・・この喫茶店は今週のカエルWALKERに載っとったな・・。まさに、マニュアル通りのデートコースやね・・・。次に映画でも、見にいくんとちゃうか・・でも、この店覚えとってそんはないから、おさむも覚えときや〜。」
おさむ「うん・・・。でも、すっごく楽しそうだね・・・。どうみたって、カップルだよ〜。なみちゃん、どうするんだろ・・・・。」
アキラ「まあまあ、まだ始まったばっかりや、楽しみはこれからやで・・・。どうする?この店に入るか・・・それともここではるか・・・?」
おさむ「中に入っちゃったら結構危険そうだから、ここの方がいいと思うけど・・・。」
アキラ「そうやな・・・・・。」
・・・30分後・・・
アキラ「暇や・・・。お、あのパチンコや今日新装開店やなみたいやな。ちょっと、だけしてきてええか・・?」
おさむ「ダメダメ!勝っちゃたらどうするのさ・・?もう、アキラが言い出したんでしょ!まったく・・・・。」
アキラ「ホンマ、暇やし・・・・はあ〜暇暇暇暇・・・・。」
おさむ「忍耐力ないね・・・。じゃあ、帰る・・・・?僕はどっちでもいいから・・・。」
女の子「アキラーー!」
アキラ「うん・・・?おお、さとみにちかやないか・・・。おお、久しぶり・・・。二人で買い物か〜ええな〜。」
さとみ「うん、そうなの。今日バーゲンでね・・・いっぱい買っちゃった・・・。で、アキラは何してるの?」
アキラ「いや、別に・・・・。ただ暇やから、おさむとぶらぶらしとるだけや・・・。あ、こいつおさむ・・・。さとみとちかや・・・、大学時代の連れや・・。」
おさむ「はじめまして・・。」
女の子「こんにちはー。」
ちか「ね、お二人さん、暇ならどっかにいかない?私たちも、買い物終わったし、あとはすることないし。」
おさむ「いや、僕たちは・・・・。」
アキラ「お、そうかそうか、いこいこ・・・。腹減ったし、なんか食べに行こか〜!」
おさむ「なみちゃんはどうするのさ・・?」
アキラ「そんなんどうでもええやん・・・。後で聞いたら終わりや!それより、どっちが好みや・・・?上手いことしたるから、任せとけって・・・カカカカカカッ。」
女の子「何してるの、早く行こうよ〜。」
アキラ「ほ〜い。」(つづく)

第28回(7/24) 〜なみの恋愛 7〜   毎週月曜更新

おさむ「きっとなみちゃんもう帰ってるよ!急がなきゃ!アキラなかなか帰ろうとしないんだから・・・。」
アキラ「いや〜悪い悪い〜。でも、楽しかったやろ・・・。やっぱり女の子とゆっくりしゃべるんわええな〜。なんやかんやゆうて、おさむも楽しんでたやないか〜。カカカカッ、どっちが好みや?うん?」
おさむ「別に・・・。でも、とっても楽しかったよ・・。おっと、本当にいそがなきゃ!」
・・・ダダダダダ・・・
おさむ「なみちゃん、まだ帰ってないみたいだね・・よかった・・。」
アキラ「今は・・・7時過ぎか・・・。もうそろそろ帰ってきそうやな・・。ええか、今日はおいららは、家におったんや・・・わかっとるな。」
おさむ「わかってる、わかってる。」
・・・ガタン・・・
アキラ「おっと、うわさをすれば影やな・・・。なみが帰ってきたみたいやな・・・。さて、何から聞こうかな・・・。ヒヒヒヒヒッ。」
なみ「ただいま〜。ごめーん、遅くなっちゃって・・お腹へったでしょ・・すぐに、夕食の準備するから、ちょっと待っててね。」
アキラ「夕食の準備はええから、まあ、こっちへ来て座らんかい。カモン!」
なみ「・・・・。今日のこと聞きたいの?」
アキラ「当たり前や・・・。まあ、しゃべりたないんやったら無理にとは言うわんけど・・・・。うん?なんかなみすっごく楽しそうやな・・・。なんかええ事でもあったんか?デートめちゃ楽しかったみたいやな・・。」
なみ「ウフフフフ・・・。なぜなみがすっごくご機嫌か聞きたい?ウフフフフ・・。」
アキラ「おう、すっごく興味あるな・・・よし、当てたろ・・・多分、今日会った男がなみに告白した・・・そうやろ!」
なみ「ブーー!!全然当たってな〜い。ウフフフフ・・教えて欲しい・・・?今日のデートはすっごく楽しかったよ。喫茶店に行って、そのあと映画を見に行って・・・ええっとなに見たかな・・・ええっと、あそうそう、”カエルが帰る”だ・・。すっごく楽しかったよ・・コメディで、笑いすぎて涙がでちゃった・・・。それでね、その後軽く食事して、今に至ります。」
アキラ「そうか、そうか、デートは大成功っていうわけやな・・・。やから、なみはめちゃ機嫌ええわけやな。」
なみ「ウフフフフ・・・そう思う?でも、違うの・・。今日のデートでね、わかったことがあるの・・・・。やっぱり今の彼氏が好きってこと・・・。」
アキラ「今日の男せこかったんか?」
なみ「違うわよ・・・とってもやさしくて、映画代とかも全部出すって言われたけど断ったよ。だってね・・・。」
アキラ「ほななんでや・・・?」
なみ「なみもね、はっきりとはわからないの・・。でも、なみとはちょっと合わないと思った・・・。それでね、どれだけ今の彼がなみにあってるかってことがわかったの・・。おっとごめんね・・のろけばなしになっちゃって。でも、アキラありがと・・・チャンスをくれて・・。」
アキラ「チャンス・・・?まあ、上げた覚えわないけど、おいらの偉大さに感謝しとるみたいやな・・ウムウム・・・。なみもまだまだ若いんやしいろいろなカエルと出会ってもっと、いろいろなことを知らなあかん。経験は最良のティーチャーっていうやろ。特に恋愛に関してはな・・・。結婚してから不倫とかはしゃれにならんしな・・。今の内に自分っていう者をしらなあかん・・。簡単やないけどな・・・。」
なみ「そうだね・・・。でも、今日のデートでなんかすごく気が楽になったきがする・・。いままでは、ちょっと窮屈だったかな・・・。はっきりとはわからないけどちょっと大人になった気がする・・(笑)。」
アキラ「そりゃよかったよかった。カカカカッ。迷えるベイビー・・これかもがんばってくれ・・カカカカカッ。」
なみ「もう!ちょっとムカッ・・・!まあいいや・・・ねえ・・・ちょっとなみ疲れたから、天丼でもとっていい・・・?なみはいらないから・・・。いい?」
アキラ「おお、全然かまわんぞ。なあ、おさむ。」
おさむ「うん、久しぶりに天丼もいいかもね。」
なみ「そう・・ありがと。じゃあ、なみは先にお風呂入って寝るね・・・。お二人さんも今日は楽しんでたみたいだし・・・。じゃあ、お休み〜。」
・・・・ダダダダダダ・・・
アキラ「どうもばれてたみたいやな・・・。」
おさむ「うん・・・・。」(つづく)

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