第78回(8/6) 〜涼しくなる夏のお話 前編〜   毎週月曜更新

なみ「ただいま〜。何か冷たい物!!」
おさむ「おかえり〜。ご苦労様。今日の町内会はやっぱり節水に心掛けよってことだったの?」
なみ「ゴクゴクゴクゴク!プハ〜〜やっぱり夏はミジンコジュースに限るねぇ!!うんうん。で、何か言った?」
おさむ「い、いや・・・今日の町内会はどうだったのかな〜と思って・・・。」
なみ「ああ、町内会ね。そうそう、雨が少ないから水を大事に使おうってことでしょ。後、盆踊りの日にちについてでしょ。あと、裏山にある池についてね・・・。」
おさむ「もう水がないって?」
なみ「違う違う・・・あそこ・・・出るらしいの・・・。」
おさむ「出る??イノシシでも出るの?」
なみ「違うわよ!出るの!」
おさむ「え、何が??」
なみ「だから・・・幽霊が・・・。」
おさむ「えっ・・・まさか〜。そんなのあるわけないじゃん。今までもなかったのに。」
なみ「そう思うでしょ・・・。最初は、みーんな笑ってたの。でも、何人も見た見たって証言が続出で・・・。」
おさむ「ゴクッ・・。本当かな・・・嫌だな・・それ・・・。」
なみ「うん、それで今週末御祓いがあるから参加するようにって・・・。」
おさむ「そっか・・・。でも、それ言うのちょっと遅かったかも・・・。」
なみ「えっ?」
・・・ガラガラガラ・・・
アキラ「ただいまー!!いや〜やっぱ水浴びは最高やなー!!しかも、誰もおらんかったし!また明日も行こう!お前らも行くか?」
なみ「・・・・・。」
アキラ「何や?そんな青い顔して?」
なみ「何もなかった?」
アキラ「何もって??そんな心配すんなって。天才スイマーアキラやのに。第一カエルが池でおぼれるかっちゅうねん。」
なみ「い、いや・・・そうじゃなくて・・・・実は、あの池にお化けが出るって噂になってるの・・。」
アキラ「ああ、知っとる知っとる。そんなん噂に決まっとるやん。誰かがデマを流してあの池独り占めにしよーと思っとるだけやん。まだまだ甘いな、お前らも。それより、スイカ切ってくれスイカ!」
なみ「どうしてそんなに強いわけ・・・。」
・・・その夜・・・
アキラ「う〜ん、う〜ん、はっ・・夢かいな・・・。なみの奴が変な事言うから、しょうもない夢見てもうた・・・何やこれ!!!おいらの足にくっきり手形がついとる!誰かに捕まれたみたいや・・・うわー!!」
・・・ダダダダダ・・・
アキラ「助けてくれーおさむ、おいらの足がおいらの足が、おい!開けるぞ!!」
・・・パシャッ・・・
アキラ「うわー!まぶしい!!」
なみ「キャハハハハハハ!間抜けな顔が撮れた!キャハハハハハハ!」
アキラ「えっ??」
なみ「あの泣きそうな顔ったら!最高ね、おさむ・・・キャハハハハ」
アキラ「えっ?もしかして、これって・・・・」
おさむ「ごめんね、それ僕の手形なんだ・・・。なみちゃんがどうしてもっていうから・・・。」
なみ「コラ!おさむ、裏切らないの!プップッ・・・。」
アキラ「く、くそー!お前ら・・・こーしてやる!!」
おさむ「うわ〜、僕のシーツで手形を拭かないでよ。うわー!」
アキラ「へん!みたか。あーこれで手形も落ちたしゆっくり寝れるわ。おやすみ。」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
アキラ「う〜ん・・・う〜ん・・・はっ!また変な夢見た!もしかして・・・やっぱり反対の足にまた手形がつい取る!!今度という今度は許さん!!コラーー・・・と言いたい所やけどまたどーせ、写真に撮られるんや・・・。」
・・・ミシミシミシ・・・
アキラ「プッ・・・アホやあいつら。今度はおいらの部屋の前で待っとる・・・。このまま奴らを徹夜させたろ・・・クククククッ。」(つづく)
第79回(8/27) 〜涼しくなる夏のお話 後編〜   毎週月曜更新

・・・ミシミシミシ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ミシミシミシ・・・
アキラ「もう夜中の3時やで・・・あいつらもほんまにしつこいな・・・そんなにおいらが怖がっとる写真撮りたいんかいな・・・。チッ!もう一回ガツンとゆーたろ。ヨッコラショ。おいおい!お前らしつこいぞ!!」
・・・ガチャ・・・
アキラ「ギャッ!」
「こんばんわ・・・。あの・・・占って欲しいんですけど・・・。」
アキラ「あわわわわわ・・・・。」
「お願いします・・・。」
アキラ「こ、こ、これは夢か・・・そや夢や・・夢に違いない・・・。ほっぺをつねったら起きるはずや・・・・・イテテテテテテ・・・あれ?起きん・・・。」
「お願いします・・・・・。」
アキラ「(お、おさむ・・・な、な、なみ・・・助けてくれ・・・あれ?声が出ん・・・。)」
「早く・・・」
アキラ「あ、あ、はい・・・。あ、あ、あなたのお名前は・・・・。」
かすみ「か・・す・・み・・・・」
アキラ「す、好きなカカカエルの名前は・・・・・」
かすみ「た・・・か・・・し・・・・。」
アキラ「ムニャムニャムニャ・・・。わかりました・・・。結果は・・(あかん12%なんてとんでもないけどゆえん・・・そや92%っていおう92%って・・・)はい、結果は12%です・・・ほとんど無理です・・・(ギャーー!口が滑ってホンマの事いうてもた!!あかん殺される!!)」
かすみ「・・・・・・・・・・・」
アキラ「ご、ご、ごめんなさい!間違え・・・」
かすみ「初めからわかってたの・・・。」
アキラ「彼が本気じゃないってこと・・・・。でも、女って優しい言葉かけられると弱いの・・・例えウソかもしれないって思っても・・・・・。」
アキラ「・・・・・・・・・。」
かすみ「ありがとう・・・本当の事言ってくれて・・・・。これですっきりしたわ・・・。あなたの名前は・・・?」
アキラ「ア、ア、ア、アキラです。」
かすみ「そう・・・いい名前ね・・・・。もっと前にアキラさんみたいな正直なカエルに出会っておけばな〜・・・」
・・・フッ・・・
アキラ「き、消えた・・・・・。」
・・・ドサッ・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
なみ「コラ!アキラ!暑いからって廊下で寝てると寝冷えしちゃうぞ!」
アキラ「う〜ん・・・・ハッ・・・な、なみか・・・。出た出た出たんや!幽霊が出たんや!!」
なみ「またまた、そんなこと言っちゃって、どうせ昨日のお返しでなみを驚かそうとしてるんでしょ。」
・・・ピロロンピロロン♪・・・
なみ「あれ?アキラの携帯鳴ってるわよ・・・。」
アキラ「ちょっと取ってくれ・・・。」
なみ「まったく無精なんだから。ええっと・・・うん?メールみたいだよ。」
アキラ「おい、はよかせ!」
なみ「も〜う、どうせメル友か何かでしょ!懲りてないんだから。えい、見ちゃえ!何々・・・”昨日は占ってくれて本当にありがとうね。こっちに来た時はデートに誘ってね・・・かすみ”・・・・。コラ!お客さんには手を出さないって決まりがあるでしょ!しかもこっちってどっちよ!」
・・・ドサッ・・・
なみ「あーーまた寝たふりしてる!コラー!!バカアキラーー起きろーー!!!」(つづく)

戻る