第99回(3/25) 〜コントで恋をして(前編)〜   毎週月曜夜更新

たけし「は〜い、こんにちは!カエルコロッケのたけしでーす!」
ゆたか「ゆたかでーす!」
たけし「最近久しぶりに電車に乗ったんですよ。」
ゆたか「ほうほう!」
たけし「そんでね、ビックリしたのは携帯のマナーがとってもよくなってるんですよ!」
ゆたか「はいはい。」
たけし「1年前だったら大きい声で、”満員電車、おやじくさーい”とか言ってたのに、今は黙々携帯とにらめっこしてるんですよ、これが。」
たけし「はは〜ん、なるほど。それはみんなメールをしてるからですか!?」
ゆたか「そうそう、その通り!メールは超便利やし、プライベートも守れるし、みんなに優しい道具ですよね〜。この前もね、スキンヘッドの超こわいおっさんが、睨みながらメールをうってるんですよ。」
たけし「お〜こわ。何入れてるんか気になりますね。やっぱり”夜露死苦”とかかな?」
ゆたか「いや、”ハニー今から帰りまーちゅ。待っててね。にゃんにゃん。”って。ホンマ、みんなに優しい道具ですわ。」
たけし「あはははは、お前そんなんのぞき見すんなや。えらい度胸あるな〜。」
・・・・・・・・・・・・・
・・・10分後・・・
・・・・・・・・・・・・・
ゆたか・たけし「ありがとうございましたー!」
アキラ「よかったよかった。面白い面白い、あはははは。」
たけし「あ、ありがとうございます。これも全てアキラさんのおかげです。」
ゆたか「ようやく東京に行く決心がつきました。」
アキラ「おう、お前らならやれる。おいらも応援してるから、がんばれよ!」
たけし・ゆたか「はい!」
たけし「・・・・・・。」
ゆたか「あ、あの・・・ところで・・・。」
アキラ「なんや?」
たけし「い、いや全然たいした事ないんですけど・・あの、その・・・。」
アキラ「あ、そう・・じゃあ、おいらは忙しいから・・・。」
ゆたか「いや、ちょっとアキラさん待って下さいよ。」
アキラ「なんやなんや?ウジウジしとる奴は嫌い。」
たけし「じ、実は、こ、この前、偶然、ええっと、柳風カエル高校2年の女の子がここに入っていくのを見かけたんですが・・・。セミロングで目のクリっとした、ちょうど唇のこの辺にちっちゃいほくろのある・・・。」
アキラ「柳風・・・おう、おう、ええっと・・あの、かわいい子な・・。ええっと、確か、まなみちゃんや。そう、まなみちゃん。はいはい・・・で、それがどーしたん?」
ゆたか「その、あの、話せば長くなるんですが、この前内の文化祭に来てまして、僕らの漫才を見に来てくれてたんですよ。で、その、あの・・・。」
アキラ「一目惚れしてもたわけやな・・・。」
たけし・ゆたか「そ、そうなんです!」
アキラ「は〜ん・・・・・。」
たけし「な、なんとかお話だけでも、したいんですが・・・。」
アキラ「ふ〜ん・・・でもお前ら東京に行くやん。」
ゆたか「いや、だから、別につき合うとかそういうのじゃなくて、ただ彼女のファンみたいなもんです。」
アキラ「ほ〜ん・・・。」
たけし「それだけが、心残りで・・・。もう、お話できたら、大満足!これで晴れて東京に行けるってもんです。な、ゆたか」
ゆたか「そう、そうなんです。」
アキラ「ふ〜ん・・・・。しかしな、人間そんな簡単には感情のコントロールできんと思うで。会って話したら間違いなく好きになるやろ。それでどちらかが壊れるな・・やっぱ東京やめるとか言い出すやもしらん。ましてや、一方がつき合うことになってみろ。もうコンビ解散やで。はやっ!」
ゆたか「だから、そんなんじゃないから、そういうことには絶対なりません!な、たけし」
たけし「あ、当たり前じゃないですか。僕らの結束はそんなやわなもんじゃありません。」
アキラ「ほ〜ん・・・・・絶対?」
たけし・ゆたか「絶対!」
アキラ「・・・・・・・・・」
・・・ガラガラガラ・・・
なみ「おーい、アキラーお客さんよー。まなみちゃんが久しぶりに来てるわよ〜。」(つづく)

第100回(4/1) 〜コントで恋をして(中編)〜   毎週月曜夜更新

まなみ「アキラさーんっ!こんにちは!会いたいかったよーー!!」
・・・ダダダダダ・・・
アキラ「どわっ!コラ、だきつくな、だきつくな!!」
まなみ「だってさ、ここんところ忙しくて全然来れなかったんだもん・・・キャー久しぶりー!!・・・・あれ?あっ・・お客さんいたのね。ごめんね・・・。にゃ?どこかで見たことあるような・・・。あーー!東高の漫才師だ!キャー私大ファンなの!この前だってとっても面白かったもん!」
たけし「あ、ありがとうございます!覚えてくれてたんすねっ!お、俺たけしっていいます。」
ゆたか「僕ゆたかですっ!!」
まなみ「今日は超ラッキーな日だな〜。ねぇねぇ、漫才してくれない?だめ?」
たけし「そ、そんな、もちろん喜んで!よ、よし、ゆたか、例のあれいくぞ。」
ゆたか「オッケー。」
アキラ「お、おい、またんかい、おいらは忙しい、」
たけし「は〜い、こんにちは!カエルコロッケのたけしでーす。」
ゆたか「ゆたかでーす。」
たけし「この前ね、車運転してたんですよっ・・」
ゆたか「いやいやあんたまだ高校生やん!」
アキラ「あかん、聞いてない。おいらは、知らんぞ〜・・・。」
・・・20分後・・・
ゆたか・たけし「ありがとうございましたー!」
まなみ「キャハハハハ!おもしろーい!もう、お腹が痛くて痛くて・・・キャハハハ!」
たけし「よかったよかった。ねぇねぇ、君ってさ柳風高でしょ。」
まなみ「そうだよ。」
たけし「やっぱり、この前の文化祭でみかけたんだよ。かわいい子だな〜って・・・。」
まなみ「本当に〜。ありがと〜う。」
たけし「やっぱりさ、柳風っていったらさ、」
ゆたか「ねえ、き・・まなみちゃんってさ、JRカエル線に乗ってない?」
まなみ「あ〜、そうそう。」
ゆたか「僕もね、カエル線なんだ。駅は河沼。」
まなみ「えっ!うっそー、私その隣の池上だよ!」
ゆたか「本当!?じゃ、じゃあ家も近くなのかな!」
たけし「俺さ〜最近電車乗ったことないんだよね〜。だって、家から学校まで歩いて3分だから。」
まなみ「そうなんだ〜。いいな〜、私なんか学校遠いからいつも7時には家出てるんだよ。」
たけし「えっ!まじー!7時って俺なんかまだ起きてないよ!」
まなみ「えーいいな〜。ぶぅ〜ぶぅ〜。はんそく〜。」
たけし「そ、そんな事言われても・・エヘヘヘ・・。」
・・・ここからは心の声・・・
ゆたか(く、くそう、たけしの奴僕がせっかく盛り上げてたのに邪魔すんなよ。)
たけし(う、うわ〜・・はんそく〜ってか、かわいい、かわいすぎる〜。あ〜2人っきりで話したいな・・・。何とかならないかな・・・。あっ!またゆたかの奴が余計な話なんかして。ちょっと同じ電車使ってるからってさ。おいおい、彼女めっちゃ楽しそうやん。く、くそ・・。)
ゆたか(はあ・・・こ、この笑顔は天使だ!シー イズ マイ エンジェー!や、やった受けてる受けてる、よ〜し、このまま独占だー!!ヒャーホッー!)
・・・タララン♪タララン♪・・・
まなみ「あ、ごめんね、携帯だ・・・。はい、もしもし、あ、・・・うん・・・うん・・・えっ・・・うん・・・うん・・・わかった、は〜い・・じゃ〜ね、ダーリン♪」
たけし・ゆたか(ダ、ダ、ダ〜リン!!!)
まなみ「あ、ごめんね。ちょっと急用ができちゃった。今日はとっても楽しかったわ。ありがとうね。あれ?アキラさん、いないね。アキラさんにもよろしくね。じゃあね〜バイバイッ♪」
・・・ダダダダダダ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ヒュ〜〜〜ウ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
(つづく)

第101回(4/8) 〜コントで恋をして(後編)〜   毎週月曜夜更新

・・・ガラガラガラ・・・
アキラ「ギョッ!!び、びっくりしたー!なんで、お前らそんな灰色になってんねん。」
たけし・ゆたか「・・・・・・・・・」
アキラ「あれ?まなみちゃんがおらへん・・・。もう帰ったんか?」
たけし・ゆたか「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アキラ「ふう〜・・・そうか・・・。ま、人生いろいろあるがな。どうや、おいらの言うことが当たってたんとちゃうか?」
たけし・ゆたか「えっ・・・」
アキラ「何も言わんでええ。男ゆうたらそんなもんや。誰でも気に入った女の子をものにしたいと思うのは当然や。そやからこそ、男はがんばれるんやろ。スポーツで体鍛えたり、何でも教えられるように勉強したり、笑いをとるために面白い事考えたり・・・。」
ゆたか「アキラさん・・・。」
アキラ「でもな、お前らの今一番大切な事は、2人で協力して漫才をやっていくことやろ。」
たけし「はい・・・・・」
アキラ「男ゆうたら、女に弱いようにできてるんや。でも、それを知ってるか知らんかで大きく違うんや・・・。わかる?」
ゆたか「はい・・・本当に、よくわかりました・・・。」
たけし「なあ、ゆたか、、」
ゆたか「うん?」
たけし「今後、絶対同じ人を好きにならないようにしような。。」
ゆたか「うん・・・」
・・・・・・・・・・・
・・・それから・・・
・・・・・・・・・・・
アキラ「ふう〜ようやく帰ったか・・・。まあ、ええ教訓やったやろ。」
・・・ガチャ・・・
まなみ「アキラさ〜ん、あれでよかったの?」
アキラ「お、まなみちゃん。ホンマありがとう。奴らには、ちょっと悪いかもしらんけど、これが一番や。今は、2人で漫才に専念する時なんや。こんなところで喧嘩して解散にでもなったらもったいないしな。」
まなみ「ふ〜ん・・・。アキラさんたら、急に電話してくるんだもん。びっくりしちゃった。私の演技ばれていなかったかな。」
アキラ「おう、さすがまなみちゃん。ばっちりやったわ!さすが!」
まなみ「も〜う、さすがってどういう意味よ!」
アキラ「あ、いや、べ、別にどんな意味もないけど・・・。」
まなみ「ふ〜ん・・・まあいいや。でも、」
アキラ「でも・・?」
まなみ「さっきアキラさんのことダーリンって呼んじゃった!キャハ!」
アキラ「はっ?」
まなみ「だってさ、私彼氏いないし、それにアキラさんの事大好きだもん。こういうの夢だったんだ〜。これからもよろしくね、ダーリン♪」(つづく)

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