第106回(5/27) 〜恋人の結婚式(前編)〜   毎週月曜夜更新

アキラ「中国の飛行機落ちたな〜。なんでも空中分解したそうな。」
おさむ「うん、そうらしいね。びっくりしちゃったよ。最近、おちおち飛行機にも乗れないね。テロもいつ起こるかわからないし、当分は家でのんびりゲームでもするのがいいね。ああ、カエルbox欲しいな〜。」
アキラ「そうか〜?ええソフトでてないやん。やっぱりケロステーション2やろ。次の給料日あたりで共同購入するか。」
おさむ「うん、いいね。あ、そういえば、庭にカエルボードあるじゃない。2,3日前にお客さんから、よく文字化けするって苦情がきてたんだけど。」
アキラ「おお、あれな。昨日、管理人がトントンカンカン一生懸命直してたわ。直ったとはゆっとったけど、いまいち信用がおけんからな。」
おさむ「あ、そうなんだ。一応は、直ったのかな。。じゃ、よかった。」
・・・ガラガラガラ・・・
アキラ「お、お客さんや。悪いな、長居して。ほながんばってくんろ。いらっしゃ〜い。ゆっくりしていってな〜。」
・・・ダダダダダダ・・・
おさむ「こんにちは。ええっと・・ここは初めてですよね。まずは、ここにお名前と・・・」
もえ「うふふふ、おさむさんたら。やっぱり覚えてないのね・・・。といっても、もう2年前になるから無理ないかな。前来たのは高校3年の時だもんね・・・。」
おさむ「えっ?えっ?え〜っと・・・、あれ・・・。。。」
もえ「もえですよ。もえ。ほら、初めて彼氏ができて、喜びのあまり、走っておさむさんの部屋につっこんで、このドアを壊してしまった・・・。」
おさむ「・・・・・あああ!!!もえちゃん!!そういえば、あの時の面影が!!もう、全然見違えちゃったよ。こんなに大人っぽくなってるんだもん。びっくりしちゃった。」
もえ「うふふふ、化粧したらやっぱり変わります?」
おさむ「うん、もう全然わからないよ。元気してた?」
もえ「はい。とっても元気でーす。あのとき、おさむさんに出会ってから自分でも変わったなって思ってます。毎日が、とっても楽しくって・・・少し考えを変えるだけでこんなに元気になれるんだから。あの時は本当にありがとうございました。」
おさむ「いえいえ、僕もうれしいよ。何か教え子が会いに来てくれたみたい。」
もえ「いやだ〜。おさむさんったら。そんな歳寄りじみたこと言わないでくださいよ〜。」
おさむ「そ、そうかな。。」
もえ「相変わらずおさむさんっていいな。うふふふふ。」
おさむ「そ、そう・・。もえちゃんも外見は変わったけど、中は変わってないね。」
もえ「も〜う、それってどういう意味ですかぁ??うふふふふ。」
おさむ「え、いや、あ、そうそう、彼も元気にしてる?」
もえ「え、う、うん・・・実はその事で相談が・・・あるんです・・・」 (つづく)

第107回(6/3) 〜恋人の結婚式(後編)〜   毎週月曜夜更新

もえ「実はね、今は別の人とつき合ってるの。前の彼とは、半年前に別れちゃって。やっぱり社会人と学生だから合わなかったのかもしれない・・・。」
おさむ「あ・・・そうなんだ・・・。」
もえ「でね、1週間程前に、その彼から結婚しますって手紙が来たの。今私はとっても幸せだし、全然未練なんてにのに・・・。それなのにね・・・なぜか・・・・・・。」
おさむ「なぜか・・・寂しいだよね・・・。」
もえ「うん・・・・。」
おさむ「・・・・・・・。」
もえ「なぜか全くわからないの・・・。今は、本当に幸せだし、満足してるし・・・・・・でも、時々涙が止まらないの・・・・・・。おかしいよね・・・。」
おさむ「ううん・・・・。おかしくないと思う。」
もえ「・・・・・どうして・・・?」
おさむ「僕は、それが自然だと思う。だって、今は別れちゃったけど、彼と一緒に人生を歩んでた期間があったわけでしょ。同じ時間を過ごし、同じ物を見て、同じ気持ちになって・・・。そんな気持ちになれる相手なんて人生で3,4人がいいところじゃない。でもね、それってよく考えるとすごくない?こんなにいっぱいの異性がいるのにどうして、その人とは接点があったんだろうって・・。偶然じゃ片づけられないと何かがあるんだよ。同じクラスの人とつき合ったとしても、どうしてその人と同じクラスになったんだろう・・・。そんな事を考えていくとやっぱりつき合った人とは何か深い結び付きがあるんだと強く感じるんだ・・・。」
もえ「・・・・・・・・・・・」
おさむ「一時は、お互いの気持ちを全て許したんだから、寂しいと思うのは自然な感情だよ・・・。」
もえ「・・・・・・・・・。」
おさむ「もえちゃんの事だから、そんな事に悩むのが、今の彼に対して悪いなって思ってるんじゃないかな。」
もえ「えっ・・・・・・・。」
おさむ「やっぱりね・・・・。もえちゃん、優しいからな・・・・。自分が許せなくて悩んでいるんだね・・・。」
もえ「・・・・・・・・・・・・・」
おさむ「人はね、思い出なしじゃ生きていけないんだよ。楽しかった日々を思い出して、元気になり、悲しことを思い出したら今の幸せを感じて・・・。誰だって前の恋人が結婚したら寂しいって思うよ。でも、幸いもえちゃんには、素敵な彼がいるんだから、いっぱい甘えればいいじゃない。」
もえ「うん・・・・ありがと・・・・。そうだね・・・。そうだね・・・・。わ、私、返事書いてみる・・・・・。お幸せにって・・・。」
おさむ「うん・・・。」
もえ「そしてね、今、私もとっても幸せだよって・・・。」
おさむ「うん・・・。」(つづく)

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