第154回(2004/2/29) 〜 素敵な友達 〜   一挙2話公開  -バックナンバー-

アキラ「おーい、腹減った〜。飯作って〜。お〜い。なみ〜〜。入るで〜〜。」
・・・ガチャ・・・
アキラ「ドワッ!なんやこの散らかしようわ!」
なみ「あら?アキラ?ごめんごめん。今お部屋の模様替えしてて。ちょうどよかったわ。ちょっと手伝ってくれない?手伝ってくれたら、後で美味しいもの作って上げるわ。」
アキラ「チッ・・しゃーないな。」
なみ「じゃ、そっちの端を持って・・・いくよ〜・・せーの・・・ヨイショヨイショ・・・。」
・・・ガッシャーン!!・・・
アキラ「あ〜あ、机の引き出しが出てもたな・・・。」
なみ「はぁ・・・やっちゃった・・・。でも、一度全部出して整理しなきゃって思ってたから・・・・・。」
アキラ「お、なんや?これ?学ランのボタンやないか。ということは、第2ボタンやな。なみもそんな時期があったんやな〜。ははは。若い若い。」
なみ「うわ〜・・・本当だ〜〜・・・。懐かしい・・・・・・。こんなところにあったんだ・・・・。」
アキラ「こんなん持ってるってバレたら彼氏に怒られるで。あ、実は彼氏のやったりして。」
なみ「違うの・・・。これは、ちょっと複雑な想いが入ったボタンでね。中学の卒業式にね、友達に頼まれて、クラスの男の子に第2ボタンをもらいに行ったの。その友達は違う中学だったからね。でもね、その男の子、なみにもらって欲しいって・・・。」
アキラ「ほお・・。それはまた複雑やな。。」
なみ「なみも、どうしていいか、わかんなかったから・・・。とりあえずその場はもらったの。でも、友達になんて言えばわからないし。」
アキラ「なみは、そいつどうやったん?眼中になし?」
なみ「う〜ん・・・どうかな・・・。結構もててたみたいだし、同じクラスでよく話しもしてたし、嫌いじゃなかったよ・・・。」
アキラ「ふむふむ。そんで・・・。」
なみ「でも、やっぱりそんな横取りみたいな事できないし、男の子には、きちんと言ったわよ。友達には、本当の事言えなくて、もう第2ボタンは先超されてたみたいって、ごまかした・・・。それから、男の子から何度か誘いがあったけど、やっぱり友達の方が大切だったし、丁寧に断ったわ。」
アキラ「うむ〜・・・なかなか中学でそれはできんな。。恋なんて弱肉強食やのに。。」
なみ「というわけで、ボタンは捨てようにも捨てられず、ここにあるわけ・・・。ほんとう、懐かしいな〜。」
アキラ「友達とはまだ連絡とってるん?」
なみ「うん、半年に一回くらいね。今、カナダにワーキングホリデーに行ってる。とってもアグレッシブで友達想いで、なみの生涯の友達だよ。」
アキラ「そうなんか・・。で、その子かわいいん?」
なみ「もう、とっ〜ても!なみが男だったら絶対告白してるね・・って何かよくない事考えてる?」
アキラ「は、ははは・・。ま、まさか。ちょっと聞いてみただけやん・・。ははは・・。ま、なみにそこまで言わせるくらいなんやから、ええ女なんやろうな。うむ・・。ま、おいらが思うに、その話しは彼女知ってるな。」
なみ「うん?その話しって?」
アキラ「やから、第2ボタン、先超されてたっていうのはウソで、本当は男がなみに上げたってことを。」
なみ「えー!!!それはないと思うよ・・・。だって・・。」
アキラ「ははは。なみもまだまだやな。きっと本当の事を言っても、大丈夫やったと思うけどな。ま、おいらのカンはだいたい当たる。」
なみ「そうなのかな・・・・・・。」
アキラ「うむ・・・。なんや?なにそんなニタニタしてるんや・・・・気持ち悪いぞ・・・。」
なみ「うふふふ・・・なんだか、もっと好きになっちゃったみたい・・・。ウフフフ・・・。」
アキラ「うわ、なみが危ない路線に走ってしまいよる。。こわい・・・。」
なみ「うふふふ・・・今晩あたり久しぶりに電話してみよっかな・・・。元気してるかな・・・うふふふふ・・・。」(つづく)


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