第156回 2005/02/21 〜 おさむ、大丈夫!? 前編 〜 

なみ「ララララ・・・ラララ〜ン♪ラララララララ♪」
アキラ「・・・・・・・・・・」
なみ「あら、いつになく真剣に新聞なんか読んじゃって。しかも日経カエル新聞じゃない。なにかいいもうけ話しでも載ってるの?なみね、実は欲しいものがあるんだ〜。エルメスのガバンに、ホリホリの指輪に、ブルガリの時計・・・。チョコのお返しは何もらえるのかな〜♪」
アキラ「ケッ、なにがブルガリヨーグルトや。おととい言いやがれ。」
なみ「なぬ、じゃ、チョコ返してよ。」
アキラ「そんなもん、とっくに食べてなくなってもたわ。今頃、おいらの血となり肉となってるはずや。はははは。」
なみ「ムキッー!!腹立つ〜〜・・・・あ、ダメダメ、今年のなみの目標は大人になる事だったんだ・・・・。こんなことで腹を立てるなんて、まだまだ子供ダメだぞ、なみちゃん。うんうん。」
アキラ「なんや、相変わらず気持ち悪いやつやな・・・ブツブツブツ・・・。そうそう、おいらが見てたのは、この連続小説や。」
なみ「え?新聞に連続小説なんて載ってるの?」
アキラ「そうなんや、たいていの新聞には載ってるで。今一番熱いのはこの日経や。なんと日経やのに、いや日経やかこそか、題材が不倫なんや。毎日x2目まぐるしく変わる経済について行こうと、ストレスをため、髪の毛を薄くしながら、おいらを含めたサラリーマン達はこれを読んでるんや。その最後のページに、載ってるんがこの小説や。これでどれだけのストレス多きサラリーマンが癒されることか。唯一ほっとできる瞬間やな。」
なみ「・・・・。そんなおおげさな・・・。」
アキラ「ま、話は、どこにでもある不倫小説や。お互い結婚してるけど、どうしても惹かれてしまうのがカエルの性(さが)やな。。これはしゃーない。今ちょうど、二匹が燃え上がってるところなんや〜。いや〜、勇気が出るわ。」
なみ「何の勇気か、全然意味わかんない・・・。だって、不倫はよくないことじゃない。」
アキラ「もちろんそうや。それはなみが正しい。やけどな、江戸時代から伝わる恋話でもな、不倫の恋が一番熱くなるって言ってるんや。もう、これは人間の心理を超越したところの問題なんや。」
なみ「ようするに不倫したいってこと?」
アキラ「ちゃうがな、ちゃうがな。話のわからん奴やな。ええか、不倫はあかんのは誰でも知っとる。”不”倫ゆうくらいやからな。でもな、倫理をのけて考えてみろよ。女は毎日旦那に冷たくあしらわれ、欲求が溜まる。男は、妻と娘からのけ者にされ、家に居場所がない。なみやったらどうする?」
なみ「う〜ん・・・難しい問題ね・・・。」
アキラ「そうやろ、そら理想を言えばそうなる前に何か手を打つべきやったんや。でも、しょせん理想論。実際はもっともっと複雑なことがいろいろ絡みあってんねん。理想を言うのは誰にでもできる。不倫はいけません、それでおわりや。やけどな、現実は理想通りにはいかんねん。理想と現実のバランスを上手くとりながらみんな日々の生活を送ってるんや。わかるか?」
なみ「わからない事はないけど・・・。でも、不倫とは・・・。」
アキラ「わかってる、わかってる。おいらもバカじゃないから、不倫なんかって思う。だからこそ、こういう小説やドラマで楽しんでるんやないか。ニョン様いうてるお母様方と一緒やないか。何が悪い!?」
なみ「別に悪いなんて一言も言ってないじゃない。」
アキラ「いや、そのおいらと目を合わせん、その目が、そう言ってる。」

・・・ダダダダダダ・・・・
おさむ「ちょっと出かけてくるね〜。今日は晩ご飯外で食べてくるから〜。いってきま〜す♪」
・・・タッタッタッタッタッタ・・・
アキラ「なんや、あいつ、彼女でもできたんかいな?」
なみ「最近どうもおさむの様子が変なのよね〜・・・・。なにか悪い予感がする・・・。」


第157回 2005/02/27 〜 おさむ、大丈夫!? 中編 〜 

アキラ「悪い予感!?なんや、悪い予感って?まさか、さっきの話ちゃうけど、おさむが不倫でもしてるって言うんちゃうやろな?」
なみ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
アキラ「ハハハ!そらないって、あのヘナチョコにそんな事できるわけあらへん。そんな証拠もないのに、変な事言うなや。しかも、このおいらでさえまだしてないのに。ありえん。」
なみ「まだって何んなのよ!?まだって!」
アキラ「い、いや、その・・・あの、言葉の綾や・・・。い、今はそんなんはええんや。おさむの事やろ。で、なんか証拠でもあるんか?」
なみ「証拠って程でもないんだけど、いつもここに来てる子がおさむを見たっていうのよ。女の人と楽しそうに買い物してる場面を・・・。しかも、その女の人ってのが同じマンションに住んでる人らしいの。確か結婚してるはず・・・って言ってたけど・・・。」
アキラ「おいおい、それがほんまやったらえらい事やな。おさむなかなかやりおるな。うむ〜〜。」
なみ「コラ!どこで感心してるのよ!そうじゃないでしょ。もしそれが事実なら・・・・。人気占い師不倫疑惑、マスコミのネタ、慰謝料、客離れ、失業・・・あ・・なんだか、なみ、頭が痛くなってきた・・・。」
アキラ「そんな大げさな・・。しゃーないから、ちょっくらおいら張り込みに行ってくるわ。ご飯でも作って待っててくれ!ほな!」
・・・ダダダダダダ・・・
なみ「ちょ、ちょっと。待ってよ・・あ〜あ、行っちゃった・・・。」
・・・1時間後・・・
・・・ガラガラガラ・・・
アキラ「ただいま・・・・・。」
なみ「おかえり。どうだった!?」
アキラ「・・・・・・・・・・・・・・・」
なみ「やっぱり、そうだったの?ねぇ、そうだったの!?」
アキラ「なみ、落ち着いて聞けよ。」
なみ「うん・・・・・。」
アキラ「あれは、間違いない。おさむは不倫してる!!あいつもなかなかやるな!ハハハハハ。しかも結構べっぴんやぞ。ハハハハハ。」
なみ「ガ〜ン・・・・。」
アキラ「まあ、ええやん。起こってもた事は仕方ないし、もとも恋愛って自由やん。、好きになってもたら誰も悪くない。うん。もし万が一ばれたとしても、自業自得や。これがいい経験になってさらに男の渋みが増すってもんや。不倫って言葉は悪いけど、たまたま偶然好きになってもた人が結婚してただけの事やろ。うん?まてよ。おさむは独身やな・・。ということは、おさむにとって不倫とは言わんのちゃうやろうか。なおさらノープロブレムや。おさむもなかなかやり・・・。」
・・・バシン!・・・
アキラ「い、いた!」
なみ「もう!何言ってるの!!ダメなものはダメなの!!!早くおさむを連れ戻してきてちょうだい!!今すぐ!」
アキラ「い、いや、それは今はちょっと・・・。」
なみ「は〜や〜く〜(怒)」
アキラ「は、はい、すぐに行ってきます!!」
・・・ダダダダダダ・・・・

第158回 2005/03/6 〜 おさむ、大丈夫!? 後編 〜 

なみ「もう、アキラ遅いな・・・。あれから2時間も経つのに・・・・・・」
・・・ガラガラガラ・・・・
なみ「あ、帰ってきた!おかえりー!!どうだった・・??」
アキラ・おさむ「ただいま〜」
なみ「わー!おさむも帰ってきた!おかえり!」
おさむ「も〜う、アキラにはびっくりしちゃったよー。いきなり店に入ってくるなり、そんなんしてるから、なみが怒ってるぞって大きな声で言うんだもん。」
アキラ「いやほんまはなみが悲しんでるぞって言いたかったんやけど、ついつい本音がでてもた。ハハハハハ。」
おさむ「アキラに問いただすとなみちゃんの差し金で来たっていうんだから・・・。」
なみ「さっぱり話の内容がつかめない・・・。でも、無事おさむも帰ってきたことだし、とりあえずは一安心だね・・・。よかったよかった。おさむは、優しくていい男だから、すぐにかわいい彼女ができるから。もうすぐ春だし、なみがたくさん紹介してあげる。」
おさむ「な、なみちゃん、なにか大きな勘違いしてるんじゃない?きっと僕が不倫をしてるって思っているんでしょ・・・・。」
なみ「あれ?違うの?だって・・・。」
おさむ「やっぱり・・・。はあ〜・・そんなのあるわけないじゃん(笑)彼女はボランティアグループの仲間だよ。幸美さんっていうんだけど、旦那さんが単身赴任で北海道に行ってるから、浮気が心配でっていう話はたまにしてるんだけど。」
なみ「で、でも・・、2匹で買い物に行ってるところを・・・」
おさむ「うん、僕たちボランティアの買出し係りしてるんだ。だから、買い物はチョクチョク行くよ。幸美さんの子供がとてもかわいくて。いつもはカエル見知りするらしんだけど、僕にはとてもなついてくれてるから、幸美さんも楽みたい。今日も買出しがあったんだ。」
なみ「へえ・・・・・」
おさむ「もしかして、まだ疑ってる???」
なみ「う〜ん・・・・」
アキラ「判決は白や。なみ」
なみ「だって、アキラがあれは間違いないって言ったじゃない。」
おさむ「え、そうなの?」
アキラ「ま、なんや、おいらもそんな感じに見えたしな・・・。でも、間違いなくないわ。なみ、安心せい。実際おいらもようさん話したしな。」
おさむ「ちょっとアキラ口説きモード入ってたしね・・・・・。」
アキラ「な、な、なに言ってるんや。お、おさむ変なこと言うなや〜・・・。ハ、ハハハハハ。」
なみ「メアド聞いたでしょ。」
アキラ「い、いぇ・・そんなん知りません・・・・・。」
なみ「5つ数える間に消しなさい。そうしたら、許して上げる。ひとつ〜、ふたつ〜・・・」
アキラ「い、いや、おいらは、そんなん知らんって!」
なみ「みっつ〜、よっつ〜・・・。」
・・・カチャ、ポチ、ポチ、カチャ・・・
アキラ「はい、消しました。」
なみ「よろしい。」
アキラ「チッ・・・・。しかし、おさむ。実際のところ幸美さんめちゃくちゃ美人よな〜。密かに恋心よせてたやろ。え、そうやろ。おいらは恋に落ちた。」
おさむ「はは。確かに僕も初めて見たときは、美人だな〜って思ったけど、旦那さんが大好きだし、家族をとても大切にしてるし、そんな感情になんてならないよ。」
アキラ「ま、確かに旦那さん好き好きオーラ出てたもんな・・・。うらやましい限りや・・・。」
おさむ「実は今度、幸美さんの妹さんを紹介してくれるんだって。ちょっと男勝りだけど、幸美さんよりかわいいらしい・・・。」
なみ「あら!よかったじゃない、おさむ!もうすぐ春だしね。出会いの季節だよ。うんうん。で、なに、アキラ、その、”おいらも行きたい〜”っていう顔は・・・(怒)さてと、さっきのメアド本当に消したか確認しようかな・・・。」
アキラ「ギ、ギク。そ、そうや、おいらにはかわいい彼女がおるんや。あ、せやせや、あいに電話せんとあかんかったんや。ははは。忘れてた。ほな、おさむ、がんばるやぞ!」
・・・ダダダダダダ・・・・
おさむ「なみちゃん、すごいね。なんでもお見通しだね・・・。」
なみ「はあ〜・・・相変わらず単純なんだから、アキラは・・・・。」






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